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大原を代表する緑豊かな門跡寺院

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さんぜんいんもんぜき

三千院門跡

京都府京都市左京区

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天台五箇室門跡の一つである三千院門跡は大原は都の喧騒から離れた隠れ里として、平安時代から仏教修行に適した場所と考えられてきた歴史があります。そんな大原を代表する寺院である三千院には門跡寺院としての風格とともに、自然に包み込まれるような柔らかい信仰の空間が残されています。

巡りポイント

大原三千院には門跡寺院ならではの格式高い宸殿、緑豊かな庭園と調和した往生極楽院、多くの人々の信仰を集める金色不動堂など、さまざまな特徴を持ったお堂が立ち並びます。 ゆったりとした時間の流れる大原の地で、豊かな仏教文化に触れてみましょう。

宸殿

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御懺法講(おせんぼうこう)の舞台

御懺法講は、宸殿で5月30日に行われる、罪やけがれを払う法要である。 平安時代末期に後白河天皇が宮中で始めたことを起源とし、江戸時代までは宮中で行われていたが、現在は三千院の宸殿で行っている。御懺法講では声明と呼ばれるお経に節をつけた仏教音楽と雅楽が奏でられ、宮中で行われていた法会の姿を今に伝えている。

感想■宸殿には最澄作とされる薬師如来がお祀りされていて、天台宗の寺院としても、また皇室ゆかりの寺院としても三千院にとって重要なお堂でした。伝統をつなぐ空間に感動しました。

往生極楽院(国指定重要文化財)

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京都に残る数少ない平安時代建築の一つ

往生極楽院は寺伝では平安時代に恵心僧都源信によって創建されたとされ、平安時代の建築として重要文化財に指定されている。特徴的な船底天井や壁面には平安時代の仏画も残されている。

感想■京都でも数少ない平安時代の建築と当時の壁画が残されていることに感動しました。 宸殿からお庭越し往生極楽院を眺める景色は、さながら浄土の世界のようでとても美しかったです。

阿弥陀三尊(国宝)

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大和坐りが珍しい、三千院を代表する仏像

平安時代末期、久安四年(1148)の作で、国宝に指定されている。 臨終に際して、阿弥陀如来やその眷属が極楽浄土から迎えに来られる来迎の様子を表したお像である。 脇侍の観音・勢至菩薩は膝を少し開いて上半身を前屈みにする「大和坐り」をしており、往生する人を迎えるまさにその一瞬を表しているとされる。

感想■往生極楽院の本尊として祀られている阿弥陀三尊像は、金色が眩しくて存在感がありました。三尊ともとても優しい表情をされていて、穏やかな気持ちで祈りを捧げることができました。

金色不動堂

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多くの人々の信仰を集める「不動大祭」の舞台

金色不動堂は護摩祈祷を行う祈願道場です。 御本尊として、智証大師作の秘仏、金色不動明王像(重要文化財)をお祀りしています。 金色不動とは智証大師円珍が坐禅中に感得した不動明王の姿を写したものです。 毎年4月中頃〜5月中頃の不動大祭の際などにご開帳され、その姿を拝むことができます。

感想■三千院のお堂の中でも特にたくさんの人々の信仰を集めているのがこの金色不動尊だそうです。 落ち着いた雰囲気の往生極楽院とは対照的に、不動大祭の舞台として荘厳な空間が広がっていました。

report

学生レポート

京都大学文学部4年

宸殿などのお堂は、皇族ゆかりの寺院としての歴史の深さを感じられるような空間で、上品さと威厳で満ちていました。その一方で、往生極楽院の阿弥陀三尊像や美しい庭園からは、阿弥陀さまや仏教の教えの優しさ、柔らかさ、暖かさを感じることができました。
ゆったりとした時間の流れる京都大原の地という性格もあいまって、穏やかで優しい気持ちになれる素敵な寺院でした。(2023年1月22日)

history

ご由緒

寺伝によれば、延暦七年(788)最澄が比叡山東塔南谷に円融坊を建立したことが起り。 大治五年(1130)に堀河天皇の皇子最雲法親王が入室して門跡となる。 寺地は近江坂本から洛中へ移り、火災や応仁の乱により転々とし、円融房、梨本坊、梶井門跡、梶井宮などと称される。 明治維新後、現在の大原に移り、「三千院」と号す。

info

参拝情報

名称
魚山 三千院門跡
(ぎょざん さんぜんいんもんぜき)
所在地
京都府京都市左京区大原来迎院町540
googleMAP
参拝時間
10月~3月 9:00~17:00
11月    8:30~17:00
12月〜2月 9:00~16:30
拝観料
一般:700円
中高生:400円
宗派
天台宗
宝物殿
あり(円融蔵 重要文化財収蔵施設・展示室)
アクセス
JR京都駅/地下鉄国際会館駅/叡山電鉄八瀬比叡山口 から京都バス19系統
JR京都駅/京阪出町柳駅 から京都バス17系統
駐車場
なし(近隣の駐車場をご利用ください)
境内MAP
Webサイト
http://www.sanzenin.or.jp/
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