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清らかな水が今も湧き続ける山陰屈指の観音霊場

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きよみずでら

清水寺

島根県安来市

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安来市に伽藍を構える清水寺は、用明天皇2年(587)に創建された山陰地方屈指の名刹です。推古天皇の願いをうけて整備されたと伝える清水寺は、古代・中世・近世を通じて多くの人々から観音様の霊地として信仰を集め、現在も悠久の歴史を紡いでいます。境内には、平安時代や中世の清水寺の姿を伝える仏様や建物が伝えられています。
  • 根本堂

巡りポイント

清水寺では、豊かな自然と古代からの悠久の歴史が調和しています。明徳4年(1393)に建立された根本堂を中心に、安来のランドマークとなっている三重塔や平安時代に造立された様々な仏様が参拝者を見守り続けています。

大門・仁王門

  • 大門・仁王門
    大門
  • 大門・仁王門
    大門
  • 大門・仁王門
    不動明王坐像
  • 大門・仁王門
    今月の言葉
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山中に建つ勇壮な建築

参道の石段を進むと最初に見えてくる建物が大門。近代から近世にかけて建立された建物で、長押には『大門』と揮毫された扁額が掲げられている。

 

大門の隣には、清水寺貫主による『今月の言葉』が掲示されている。『今月の言葉』では、清水寺をお参りする参拝者に向けてお釈迦様のお言葉を御紹介しており、清水寺貫主が40数年にわたり記し、掲示し続けてきたという。

 

さらに、大門の近くの巨石の上には、眼光鋭い苔むした不動明王が鎮座している。

 

仁王門は江戸時代に建立された建物で、清水寺の正門。両脇には阿形像と吽形像からなる仁王像をおまつりし、門の中央に大名茶人としても名高い第7代松江藩主・松平不昧(治郷)公が揮毫した清水寺の山号『瑞光山』の扁額が掲げられている。

感想■大門横に掲示されている『今月の言葉』。訪問時の言葉は、「自分を苦しめず また他人を害しないことばのみを語れ これこそ実に 善く説かれたことばなのである」と記されていました。大門から先に進む前に、ふと考えさせられるひとときを味わいました。

開山堂・弁天堂・閼伽井堂・稲荷社・護摩堂

  • 開山堂・弁天堂・閼伽井堂・稲荷社・護摩堂
    開山堂
  • 開山堂・弁天堂・閼伽井堂・稲荷社・護摩堂
    弁天堂
  • 開山堂・弁天堂・閼伽井堂・稲荷社・護摩堂
    閼伽井堂
  • 開山堂・弁天堂・閼伽井堂・稲荷社・護摩堂
    稲荷社へ続く参道
  • 開山堂・弁天堂・閼伽井堂・稲荷社・護摩堂
    護摩堂
  • 開山堂・弁天堂・閼伽井堂・稲荷社・護摩堂
    護摩堂にまつられている不動明王坐像
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江戸時代以降に復興された諸堂が建つ

大門から参道を進むと、開山堂にたどり着く。開山堂には、清水寺を創建した尊隆上人と平安時代に清水寺を中興開山した盛縁上人がまつられている。かつて、開山堂の場所には五重塔が建っていたという。

 

開山堂の近くには、堀の上に浮かぶように建つ弁天堂が建てられている。大正時代頃に建立されたと考えられている弁天堂では、宇賀弁財天をおまつりしている。

 

弁天堂の近くに建つ手水舎の隣には、閼伽井堂(あかいどう)が設けられている。閼伽井とは、仏様に供える清らかな水を汲む井戸のことで、根本堂下から井戸が発見されるまで、この閼伽井の水が仏様にお供えされていた。

 

閼伽井堂から石垣を仰ぎ見ると、赤い鳥居が並ぶ稲荷社に気が付く。この稲荷社では吒枳尼天(だきにてん)がおまつりされている。

 

稲荷社からさらに石段を進むと、護摩堂にたどり着く。護摩堂中央には、平安時代に造立されたと考えられている半丈六の不動明王坐像をおまつりしており、毎月28日には護摩祈祷が修されている。

感想■参道を進むと、清水寺には様々な仏様・神様がおまつりされていることに気が付きました。それぞれに歴史があり、多様な信仰が育まれていることを実感しました。

根本堂(国指定重要文化財)

  • 根本堂(国指定重要文化財)
  • 根本堂(国指定重要文化財)
  • 根本堂(国指定重要文化財)
  • 根本堂(国指定重要文化財)
  • 根本堂(国指定重要文化財)
    後陣にある井戸
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戦乱を潜り抜けた清水寺最古の建物

勇壮な石垣の上に建つ根本堂は、明徳4年(1393)に建立された清水寺の中心となるお堂。薄い木材を屋根に葺く「杮葺(こけらぶき)」の建物で、桁行7間・梁間7間、内部を外陣・内陣・内々陣・後陣に分ける密教建築である。

 

昭和62年から平成4年にかけて全面解体修理が実施され、その際の考古学的な調査によって、現在の内々陣と同じ規模の桁行3間・梁間3間の規模のお堂から始まり、桁行5間・梁間5間、そして現在の桁行7間・梁間7間の大きさに発展したことが明らかとなった。さらに、根本堂下の地質調査により、4つの層が確認され遺物などが発掘された。炭素年代測定法という年代測定手法が実施され、非公式ながら2番目に古いと推定される層の年代が700年±50年という結果が得られたという。

 

全面解体修理により、本堂の後陣下から清らかな水が湧く井戸が発見され、創建時に湧出しお寺の名前の由来となった清水であると考えられている。現在、毎日この井戸から清水が汲まれ、仏様に供えられている。

感想■約1420年の歴史の中で、境内の建物や風景などは移り変わりますが、草創に関わる清らかな水が変わらず湧き出していることに心が震えました。建物の変遷を構造や考古学的知見から読み取ることができるというお話しも非常に興味深かったです。

秘仏御本尊・木造四臂十一面観音菩薩立像・木造四天王立像(ともに島根県指定文化財)

  • 秘仏御本尊・木造四臂十一面観音菩薩立像・木造四天王立像(ともに島根県指定文化財)
    秘仏御本尊がまつられている厨子
  • 秘仏御本尊・木造四臂十一面観音菩薩立像・木造四天王立像(ともに島根県指定文化財)
    お前立・木造十一面観音菩薩立像
  • 秘仏御本尊・木造四臂十一面観音菩薩立像・木造四天王立像(ともに島根県指定文化財)
    木造持国天立像
  • 秘仏御本尊・木造四臂十一面観音菩薩立像・木造四天王立像(ともに島根県指定文化財)
    木造増長天立像
  • 秘仏御本尊・木造四臂十一面観音菩薩立像・木造四天王立像(ともに島根県指定文化財)
    木造増長天立像
  • 秘仏御本尊・木造四臂十一面観音菩薩立像・木造四天王立像(ともに島根県指定文化財)
    木造多聞天立像
  • 秘仏御本尊・木造四臂十一面観音菩薩立像・木造四天王立像(ともに島根県指定文化財)
    木造多聞天立像
  • 秘仏御本尊・木造四臂十一面観音菩薩立像・木造四天王立像(ともに島根県指定文化財)
    木造広目天立像
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あらゆる方向の人々を見守る厄除けの観音様

根本堂中央には、秘仏御本尊・木造四臂十一面観音菩薩様がおまつりされている。平安時代の終わり頃の12世紀に造立されたと考えられている仏様で、4つの腕を持ち、頭上に複数のお顔をのせ、あらゆる方向の人々の願いを受け止める観音様であるという。

 

従来、宝物館におまつりされている十一面観音菩薩様が御本尊としておまつりされ、四臂十一面観音菩薩様は根本堂の後陣に『裏観音』としておまつりされていた。毎年、お正月の3が日、4月29日~5月5日、7月17日に御開帳される。

 

御本尊様がおまつりされている厨子の左右には、木造四天王立像が守りを固めている。それぞれ、平安時代に造立された仏様であると考えられており、彩色は江戸時代に施されたと伝えられている。

感想■『よく会える秘仏の御本尊様』というご住職のお話しが印象的でした。時代を越えて人々に愛されている観音様であることが伝わり、いつか御本尊様が御開帳されている日にお参りしたいです。また、四方を守護する四天王様の迫力あるお姿も心に残りました。最近調査をしていただいたとお聞きし、どのような歴史が明らかになっていくのか、興味を抱きました。

木造阿弥陀如来坐像(国指定重要文化財)

  • 木造阿弥陀如来坐像(国指定重要文化財)
  • 木造阿弥陀如来坐像(国指定重要文化財)
  • 木造阿弥陀如来坐像(国指定重要文化財)
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『小遣いに困らない大仏さん』として人々に愛される大きな阿弥陀様

宝物殿にまつられている丈六の木造阿弥陀如来坐像。平安時代の12世紀に造立された仏様であると考えられている。以前は金箔が表面に施されていたが、「できるだけオリジナルに戻す」という修復の原則に基づいて、木の素地をあらわすお姿でおまつりされている。

 

いつのころからか、そしてなぜか『小遣いに困らない大仏さん』と皆さんから呼ばれている。どのような理由で呼ばれるようになったのかは不明であるが、何かしらの霊験を伝える逸話があったのだと推測されている。

 

現在の根本堂は天台宗の修行の一つである『常行三昧』を行う常行堂であったのではないかという説があり、根本堂の中央にこの阿弥陀如来様がおまつりされていたのではないかと推測されている。

感想■満0歳のお子さんが清水寺で御祈祷された際には、こちらの大仏様の前でお写真と撮影するのだとか。子供たちの成長を見守る大仏様の眼差しは優しさに満ちていました。

木造阿弥陀三尊像(国指定重要文化財)

  • 木造阿弥陀三尊像(国指定重要文化財)
  • 木造阿弥陀三尊像(国指定重要文化財)
    木造阿弥陀如来坐像
  • 木造阿弥陀三尊像(国指定重要文化財)
    木造阿弥陀如来坐像
  • 木造阿弥陀三尊像(国指定重要文化財)
    木造勢至菩薩像
  • 木造阿弥陀三尊像(国指定重要文化財)
    木造勢至菩薩像
  • 木造阿弥陀三尊像(国指定重要文化財)
    木造勢至菩薩像
  • 木造阿弥陀三尊像(国指定重要文化財)
    木造観音菩薩像
  • 木造阿弥陀三尊像(国指定重要文化財)
    木造観音菩薩像
  • 木造阿弥陀三尊像(国指定重要文化財)
    木造観音菩薩像
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胎内に銀箔が施された来迎のお姿

宝物館に安置されている木造阿弥陀三尊像は、平安時代の終わり頃に造立された仏様で、境内に建てられていた常念仏堂にまつられていた仏様。中央に阿弥陀如来様、向かって右側に観音菩薩様、左側に勢至菩薩様がおまつりされている。

 

観音菩薩様と勢至菩薩様は、『大和坐り(やまどずわり)』と一般に呼ばれるお尻がやや浮いているように表現され、来迎する際に空中を飛んでいるお姿が表されている。

 

また、中尊の阿弥陀如来坐像の胎内には銀箔が貼られていた。金箔や漆などが施される作例が多く、この阿弥陀如来坐像のように銀箔が施される作例は珍しいという。

感想■まさに目の前に阿弥陀三尊様が姿を表したかのような神聖さと美しさを感じる仏様でした。空中を飛んでいる姿を表現しているという観音菩薩様と勢至菩薩様が身にまとう衣は、風でたなびいているようにも見え、心が揺さぶられました。

木造十一面観音菩薩立像(国指定重要文化財)

  • 木造十一面観音菩薩立像(国指定重要文化財)
  • 木造十一面観音菩薩立像(国指定重要文化財)
  • 木造十一面観音菩薩立像(国指定重要文化財)
    台座の杉の大木
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清水寺の歴史を体現する神妙な観音様

かつて境内で枝を広げていた杉の大木に切株の上におまつりされている十一面観音様は、平安時代の10世紀までに造立されたと考えられている仏様。頭部から体部、衣の先まで一つの材から造立されている仏様で、内刳りは施されていないという。

 

右腕を下におろし掌を参拝者側に向け、左手には水瓶を持つ。従来、秘仏の御本尊様として根本堂の中央におまつりされていた。松江・出雲地方の歴史などを江戸時代にまとめた『雲陽誌』には、帝釈天に仕える優れた職人である毘首羯磨(びしゅかつま)が香木である赤栴檀を用いて造立したと紹介されている。

感想■切れ長の眼差しと高い鼻筋から、異国風のお姿をされている観音様であると感じました。日本海側に面し、様々な交易の舞台となった当地の豊かな文化を象徴する観音様だと思いました。

木造摩多羅神(またらじん)坐像(国指定重要文化財)

  • 木造摩多羅神(またらじん)坐像(国指定重要文化財)
  • 木造摩多羅神(またらじん)坐像(国指定重要文化財)
    左手に持つ鼓
  • 木造摩多羅神(またらじん)坐像(国指定重要文化財)
    清水寺に伝えられている面
  • 木造摩多羅神(またらじん)坐像(国指定重要文化財)
    清水寺に伝えられている面
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微笑みを浮かべる『秘神』

宝物館に安置されている摩多羅神坐像は、嘉暦4年(1329)に覚清によって造立されたお像。宝物館におまつりされる以前は護摩堂の近くに建てられていた護法堂におまつりされていた。

 

約40年前に当地を襲った大雪による倒木で護法堂が大破、奇跡的に摩多羅神坐像はほぼ無傷のお姿で発見されたという。それ以前は清水寺の僧侶ですら護法堂の内部を見たことはなく、どのような神様であるか詳細も不明であった。その後、他の仏様の調査で訪れていた研究者の方が見出し、2008年から2009年にかけて調査され、中世に遡る摩多羅神の貴重な作例として国の重要文化財に指定されたという。

 

摩多羅神は、慈覚大師円仁が唐より帰国の際に感得された神であり、比叡山に常行堂を建立しおまつりしたと伝えられている。天台宗寺院では常行堂におまつりされている阿弥陀如来の背後に秘されておまつりされることから、『後戸(うしろど)の神』とも呼ばれている。

 

清水寺の摩多羅神様は、中国風の帽子を被り日本の狩衣を身にまとい、左手には鼓を持つ。かつて常行堂にまつられていたと像内に記されており、かつて常行堂だったのではないかと推測されている根本堂や常行堂の御本尊であったと推測されている丈六の木造阿弥陀如来坐像との関連が指摘されている。

 

『芸能の神』としても信仰を集める摩多羅神の前では舞が奉納されることがある。その名残を表すように、清水寺には中世に遡る面が複数伝えられている。

感想■数百年の歴史を越えて私たちに微笑みを浮かべる摩多羅神様の姿が印象的でした。摩多羅神様のその微笑みには、清水寺で育まれる人々の営みを穏やかに見守るあたたかさを感じました。

宝物館(1週間前までに要予約)

  • 宝物館(1週間前までに要予約)
    三重塔の原型図《島根県指定文化財附》
  • 宝物館(1週間前までに要予約)
    懸仏《島根県指定文化財》
  • 宝物館(1週間前までに要予約)
    石刻大日如来坐像《島根県指定文化財》
  • 宝物館(1週間前までに要予約)
    石刻大日如来坐像《島根県指定文化財》
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清水寺の歴史を伝える寺宝の数々

宝物館には、約1420年の清水寺の歴史を伝える寺宝が展示されている。中世に鋳造された2つの鰐口(わにぐち、共に島根県指定文化財)や自然石に刻まれた山陰地方最古の石仏(大日如来坐像、正嘉元年(1257)五月の銘)、三重塔の原型図(島根県指定文化財の附)などが展示され、清水寺の歴史を伝えている。

 

通常は1週間までの予約で拝観できるが、春と秋には予約不要の特別公開が行われている。

感想■様々な宝物や仏様がおまつりされ、時代を通じて清水寺がたくさんの人々の拠り所となっていたことを感じました。寺宝に秘められた先人たちの願いや信仰が垣間見え、感動しました。

毘沙門堂・鐘楼

  • 毘沙門堂・鐘楼
    毘沙門堂
  • 毘沙門堂・鐘楼
    梵鐘《島根県指定文化財》
  • 毘沙門堂・鐘楼
    梵鐘《島根県指定文化財》
  • 毘沙門堂・鐘楼
    梵鐘《島根県指定文化財》
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米子城主により建立された毘沙門堂・室町時代に鋳造された梵鐘

根本堂の正面に向かって左側には、杮葺の屋根が特徴的な毘沙門堂が建つ。江戸時代に米子城主を務めた池田家の寄進によって建立された建物。堂内におまつりされている毘沙門天様は、池田家以前に米子を治めていた中村一忠が米子の浜で見出し、守護神として清水寺に寄進したお像であると伝えられている。

 

根本堂の背後に建つ鐘楼には、応永28年(1421)に鋳造された梵鐘が吊るされている。大和国(現在の奈良県)の鋳物師である友光によって鋳造されたという。208文字からなる銘文が刻まれており、鋳造に関わる情報が伝えられている点が貴重なことから、島根県の文化財に指定されている。

感想■根本堂の隣に建つ毘沙門堂やおまつりされている毘沙門天様は、近年調査されたそうです。これから先、秘められた歴史が明らかになるかもしれないとのことで、非常に興味を抱いています。

三重塔(島根県指定文化財)

  • 三重塔(島根県指定文化財)
  • 三重塔(島根県指定文化財)
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地元の大工の皆さんが建立した清水寺のシンボル

根本堂から境内の奥へ進むと現れる勇壮な石垣の上に三重塔は建つ。高さ33.3 mの三重塔は、安政6年(1859)に建立された建物で、2代目の三重塔である。初代の三重塔は永禄・天正の尼子毛利の合戦により焼失し、清水寺の再興を願いこの三重塔が建立された。

 

通常、三重塔は専門的な宮大工によって建立されるが、清水寺の三重塔は地域の大工の皆さんによって建立されたという。建立の際に製作された原型図が宝物館に残っている。

 

全国的に珍しい、三層目まで登る事のできる三重塔として知られており、三層目からは眼下に能義平野、遠くには日本海を眺望することができる(1週間前までに要予約)

感想■建立当初から地域とともにある三重塔。清水寺や安来のシンボルとして皆さんに親しまれているそう。これからも地域とともに歴史を紡ぐ清水寺を象徴する建物であると思いました。

report

学生レポート

立命館大学 博士課程

今回の訪問では、清水寺の草創に関わる本堂の井戸やおまつりされている御仏たちの美しく凛々しい姿、そして本堂の構造と仏様たちとの関係などが印象的に心に残っています。

清水寺を開いた尊隆上人が1週間の祈祷をして清らかな水が湧き出したことから「清水寺」という寺号となった清水寺。近年まで、その詳細な場所は分からなくなっていたが、本堂の解体修理によって本堂の床下に井戸があることが発見され、今でもその井戸には清らかな水が湧出し、その水を仏様へお供えしているとお聞きしました。約1420年の歴史の中で、境内の建物や風景などは移り変わりますが、草創に関わる清らかな水が変わらず湧き出していることに心が震えました。

また、大きな阿弥陀如来様や胎内に銀箔が施されている阿弥陀三尊様、1000年以上昔から人々の願いを受け止めている観音様、人々を引き付ける笑顔の摩多羅神様などの仏様たちの前に進むと、それぞれの仏様たちに込められた人々の願いや想いが、その眼差しから感じられ、清水寺を護り伝えてきた先人たちの姿を感じました。

history

ご由緒

用明天皇2年(587)、山城国の衆楽寺から当地を訪れていた尊隆上人により創建されたと伝えられている名刹。人々を寄せ付けない森林が広がる地に灯った光の理由を探るために山に入った尊隆上人は、揚命(ようめい)仙人と名乗る白髪の老人から観音像を託され、当地に草庵を構えおまつりしたという。しかしながら、水が乏しい環境であったため、尊隆上人は1週間観音様に祈りを捧げたところ、清らかな水が湧出したという。この逸話から『瑞光山 清水寺』と名付けられたという。 中世には、中国地方随一の伽藍を誇る大寺院となるが、戦国時代の毛利家と尼子家の争いにより根本堂を残し、焼失。江戸時代に松江藩主によって復興された。御本尊・十一面観音菩薩様を中心に様々な仏様や文化財が伝えられており、島根を代表する名刹として親しまれている。

info

参拝情報

名称
瑞光山 清水寺
(ずいこうざん きよみずでら)
所在地
島根県安来市清水町528
googleMAP
参拝時間
■開山時間
午前8:30~午後5:00
※最終入山:午後4:30

▶本堂受付時間
午前9:00~午後4:30

▶御祈祷受付時間
午前9:00~午後4:00

▶三重塔および宝物館拝観時間(拝観日の1週間前までに申し込みが必要です)
午前9:00~午後4:00
(昼12:00から午後1:00までは昼休みのため拝観休止)
※時間厳守でお願い致します。
拝観料
■三重塔および宝物館(拝観日の1週間前までに申し込みをお願いします)
※12月1日~3月31日までの期間は、拝観予約の受付を停止いたします。

▶拝観料(お一人あたり)
 大人:500円
 中学生・高校生:300円
 小学生以下:100円
宗派
天台宗
御本尊
十一面観音
宝物殿
あり
アクセス
■公共交通機関
・JR米子駅からバスで約20分。もしくはタクシーで約10分。
・JR安来駅からバスで約40分。もしくはタクシーで約20分。

■車
安来ICより約10分
駐車場
あり
Webサイト
https://www.kiyomizudera.jp/
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