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ご由緒
中世に創建されたと伝えられているが、戦乱や災害の被害を受け、史料が伝えられていないため詳細は不明。しかしながら、平安時代前期・9世紀後半に造立されたと考えられている御本尊・十一面観音様をはじめ、平安時代や鎌倉時代に造立されたと考えられている十一面観音様をおまつりしていることから、古代から中世にわたり信仰を集めていたことが分かる。現在、地域の皆さんとともに歴史を紡いでいる。
3体の十一面観音様が人々を見守る地域憩いのお寺
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けんりんじ
愛知県小牧市
堂内には、秘仏御本尊様を中心に3躯の十一面観音様がおまつりされています。さらに、獅子が支える台座に座る凛々しい菩薩様もおまつりされています。本堂の前には、近隣の幼稚園に通う子供たちが製作した『おはきものをぬいでください。』の看板。8月には地域の方々が盆踊りを行う境内には、地域の魅力が満たされています。
賢林寺の秘仏御本尊・十一面観音菩薩坐像は、一木造で、カヤとみられる針葉樹材を使用して造立された仏様。髪が渦を巻いて耳にかかる表現は、平安時代の9世紀~10世紀の彫刻にみられる表現であり、さらに球体状の頭部や鎬立つ衣文が見られることから、平安時代前期・9世紀後半の造像であると考えられている。全国的に見ても十一面観音さまを坐像であらわした像は少ないことに加え、当初の漆箔が多く残る点が貴重であることから、令和2年に国の重要文化財に指定された。
秘仏御本尊の左右には、2躯の十一面観音様がおまつりされている。
向かって右側に安置される十一面観音菩薩立像は、ヒノキ材の一木造の仏様。伏し目で温和な表情をしており、体の表現は薄く、衣文の表現も浅く柔らかく表現されていることから、平安時代12世紀頃の造像であると考えられている。
向かって左側に安置される十一面観音菩薩立像は、ヒノキ材の割矧ぎ造の仏様。平安時代の十一面観音菩薩立像と比較し、顔が小さくより凛々しい表情をしており、衣の動きも動きが感じられ、より写実的な印象を受ける。鎌倉時代13世紀頃の作であると考えられているという。
秘仏御本尊様と並び安置されている菩薩坐像。獅子が支える台座の上に座り、頭部には金属でできた豪華な宝冠を乗せ、首元の瓔珞(ようらく)が菩薩様を飾る。どのような仏様なのか詳細は不明であるが、凛々しいお姿が特徴である。
賢林寺は地域の皆さんとともに歩みを進めるお寺。日ごろから、地域の皆さんが力を合わせてお寺を守り伝えているという。8月には、境内にやぐらを建て地域の皆さんで盆踊りを踊るなど、境内が地域の皆さんの憩いの場所となっている。
本堂の前には、近隣の幼稚園に通う子供たちによって製作された『おはきものをぬいでください。』の看板が置かれている。お寺の境内が幼稚園生たちの集合場所として親しまれているご縁で、幼稚園生に書いてもらっているそう。かわいらしい子供たちの字の方が心に響くのか、お参りいただく皆さんもきちんと靴を脱いで本堂の中へ入ってくださるのだとか。
また、本堂の中に安置されている、大きな木魚もお参りいただく皆さんに人気となっている。
学生レポート

奈良大学大学院1年
ご由緒
中世に創建されたと伝えられているが、戦乱や災害の被害を受け、史料が伝えられていないため詳細は不明。しかしながら、平安時代前期・9世紀後半に造立されたと考えられている御本尊・十一面観音様をはじめ、平安時代や鎌倉時代に造立されたと考えられている十一面観音様をおまつりしていることから、古代から中世にわたり信仰を集めていたことが分かる。現在、地域の皆さんとともに歴史を紡いでいる。
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